今日、ふとした事から、自分が昔作った曲(といえるものでもないが)を聴き返していた。なかなかおもしろかったので、気づいた事でも書いておこう。
まず、おもしろいのが、その時好きになった曲の影響だ。
一番影響が大きいのがゲーム音楽(そもそも昔の曲は、ゲームを作るために書こうとした曲が多い)。FF8を聴けば5拍子のオケ曲を書こうとし、サガフロ2を聴けば管楽器やピアノで細かい音符を置く。あまりにもそのまんまで笑ってしまうのだが、後の曲でそのエッセンスが生かされていたりしておもしろい。
次に、楽器法がおもしろい。
当時の作曲は楽器で演奏することを前提しておらず、MIDI音源(RolandのSC-88Pro)による演奏で完結するため、無茶な編成や、音域・書法の無視などし放題なのである。しかし、これが意外とまとまっていて、ゲーム音楽的世界を出している。
最後に、対位法・和声法がおもしろい。
和声を学ぶ前に書いた曲が殆どなので、かなり気持ち悪いハーモニーが多い。さらにメロディのハモりは下3度が殆どという思い切った作り。一方で、テンションの入った和音や、カデンツに縛られない進行が、新鮮。
何より驚いたのが曲数(というかファイル数)だ。8小節から100小節近いものまで様々だが、最盛期には1年に100近いファイルがある。今年に入ってからメモ程度でも作曲したのが1つ2つしかないことを考えるとこの量は驚くべき事だ。
学ばなければ作曲できない、と思いこんでしまっている今の自分に、昔の自分の曲は、新鮮で自由に見えた。もう一度、かつてのように自由に、試行錯誤しながら曲を書いてみようか。今の自分の感性と少しの知識で。