図書館に2ちゃんねる。

前回の記事のコメントにある、トルコ石の調査をしててふと考えた。

図書館(主に大学図書館を想定している)で利用者向けに2ちゃんねるビューアWikipediaの記事)を導入できないだろうか。

いや、割とまじめな話ですよ。

2ちゃんねるの情報はネットにあふれる情報の中でも、信頼性の低い部類に入るだろうし、学術情報とはいえないものが多数を占めているから、図書館が扱うものとは考えられていないかもしれない。しかし、サブカルチャーやネットを対象とした研究であれば重要な情報源になりうるし、何よりあれだけ広範で膨大な情報にアクセスできないというのは図書館としてどうよ、とも思う。

信頼性や情報の種類に関して言えば、たとえば、図書館の端末からは信頼できるデータベースにしかアクセスできないようにしたとして、それで十分に情報へのアクセスが保証されているといえるのかを考えてみれば、2ちゃんねるだけ特別なわけではないことがわかると思う。

一方、情報の広範さ・膨大さについては、ネットにあまり情報がない事柄を調べてみるとよくわかる。他のサイトに載っていないような細かな事でも、検索にひっかかってくる経験は、割と多くの人にあるんじゃなかろうか。

しかし、そうした場合、ほとんどがdat落ち(参考)していて読むことができない。運良く誰かがミラーやまとめを作っていたり、Googleのキャッシュに残っていれば読むこともできるが、古くてマイナーなスレではそれもあまり期待できない。

2ちゃんねるのヘビーユーザーなら、ここで個人的に2ちゃんねるビューアを導入するわけだが、Google等で引っかかった時しか見ないようなユーザーであれば、普通諦めてしまうだろう。私も何度か経験している(そして、毎回導入しようか迷う)。

そこで、図書館で2ちゃんねるビューアを導入し、dat落ちしたスレが閲覧できるようになれば、貴重な情報や情報へのとっかかり(これが特に重要)へのアクセスが可能となるわけだ。

2ちゃんねるビューアの導入には金がかかるが、個人で申し込む場合、年間で33.00ドル。ちょっとした学生用図書1冊分の値段である。電子ジャーナルの購読料と比べたら月とスッポンである。

団体で申し込むと料金がどうなるかはWebには記載されていない(今までそんなケースなかったのだろう)から、図書館が導入する場合にどれくらいのコストがかかるのかは未知数だけど、もしかしたら、特定の端末1台にのみ導入して、同時に1人しか使えないようにしたら、個人の場合と同じ料金でいいかも知れない。

まあ、迷惑な利用(dat落ちしたスレを大量にダウンロードするとか)を触発するおそれもあるし、やりにくい理由はいろいろあるだろうけど、なかなかに意味のあることだと思うぞ。