「SEO」は「エスイーオー」か「セオ」か

いろんな方法を駆使して、自分や顧客のサイトを、サーチエンジンでヒットしやすくすることを Search Engine Optimization (サーチエンジン最適化) といい、頭文字をとってSEOと表記する。

私はこの「SEO」を頭の中で「エスイーオー」と読んだり「セオ」と読んだりしていたのだが、どちらが正しいのか、あるいはどちらも正しいのか、気になったので調べてみた。

調査1. Google → Yahoo!知恵袋 → Wikipedia 日本語版

まずGoogleで探して目についたのがこちら。

これに対する回答がこちら

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A4%9C%E7%B4%A2%E3%82%A8%E3%83%B3%E...

どっちでもよかみたいですばい

で、リンク先のWikipediaの記事を見ると、それらしい記述が見つからない。過去に記述があったかと考え、回答が書かれた頃の版を参照すると「SEO(エスイーオー/セオ)」の記述がある。調べてみると、2009/2/6版まではこの記述が残っている。この記述が削除された理由はわからなかったので、他で調べてみることにする。

調査2. ONE LOOK → Wiktionary 英語版

まず、英略語の発音が一覧できるようなサイトは見つからなかった。知ってたら誰か教えてください(書籍でも可)。で、難読略語の雄「SCSI(スカジーと読みます)」をOneLookで調べてみると、Wiktionaryにはちゃんと発音が載っていた。そこでWiktionary 英語版でSEOを調べてみると、発音は載っていないもののInitialismとの表記が。そのリンクをたどってみると以下の記述が。

initialism — An abbreviation that is formed from the initial letters of a sequence of words. Initialisms that are pronounced as words, such as UNICEF, are usually called acronyms, so the term initialism is generally only used for those that are pronounced letter by letter, such as USA.

つまり、UNICEFやSCSIなど単語として発音するものをacronym、USAのように一文字ずつ発音するものをinitialismと呼ぶらしい。で、SEOはinitialismと書かれていたので、Wiktionaryの情報を信頼すれば「エスイーオー」と発音する(「セオ」とは発音しない)ということになる。どちらの方法でも読まれるもの(URLを「アール」とも発音するらしい。へー。)については、ちゃんと両方書いてあるので、それなりに信頼していいのではないかと思う。

まあ、日本語Wikipedia(の過去の記述)を信用せず、Wiktionaryを信用するのも変な話だけど、少なくとも英語の資料で「セオ」という発音に関する記述は見つけられなかった。

ちなみに、英語版Wikipediaの「Acronym and initialism」の項では、略語の様々な読み方が分類されていてなかなかに面白い。ここでもacronymとinitialismは上記と同じ定義をしている。

結論

ということで、SEOの読み方は「エスイーオー」。「セオ」は日本ではありかもだが、一般的ともいえない、くらいでお茶を濁しておく。

なお、一応職場にある辞書類(現代用語辞典・略語辞典・英英辞典)でも調べてみたものの、項目自体がほとんど載っておらず(あまり新しい資料がなかったせいもある)、唯一載っていた「現代用語の基礎知識2010」にも、読みは記載されていなかった。