視覚的、以外のインタフェイス。

MacやWindowsの普及で、GUIはもはや、なくてはならないものになってしまった。多くの情報や操作系をわかりやすいかたちで表現できるGUIはたしかに便利だし、洗練されてもいる。しかし、一方で、GUIが使えない人には不便きわまりない状況となってしまったのではないか。

最近のWebデザインの本を見ると、必ずといっていいほど、Webの読み上げソフトに対応するため、TABLEタグによる複雑なレイアウトを避けるなどの注意を促している。しかし、そうした注意をしたところで、膨大なメニューや広告がいちいち読み上げられるかと思うと、いかにも大変そうだ。

読み上げソフトや音声による操作など、聴覚的なインタフェイスもなくはなかったが、洗練されているとはいいがたい。単にGUIの「翻訳」ではなく、一からのデザインが必要ではないか。聴覚的インタフェイスの研究は、GUIが使える人にとっても、大がかりなデバイス(ディスプレイやポイントデバイス)を必要としないUIとして、有用性が期待できる。

聴覚的インタフェイスの実相案としては、3Dサウンドの利用がおもしろそうだ。頭の向きのセンサやポインティングデバイスの操作で、聞こえる音が変化すれば流し読みならぬ「流し聴き」ができるかもしれない。

ここであげたのは、聴覚を利用するものだけだが、触覚的な出力デバイスもいろいろ考えられる(いわゆるフォースフィードバック)。さすがに味覚や嗅覚はどうなんだろう・・・。