ノイズゲートはほどほどに。

最近きいてるPodcast二つで、共通ある点が気になった。ノイズゲートのかけかたについてだ。

ノイズゲートとは音声信号のフィルタリングの一種で、設定した音量以下の音をカットしてしまうものだ。

録音は通常、雑音の少ない環境で行われるが、それでも微量のノイズが入ってしまう。小さな音なので、演奏や声が鳴っているあいだは気にならないのだが、一時的に音がなくなると「サー」というノイズが聞こえてしまう。そこで、演奏や声がなくなり、ノイズだけが聞こえるときに、ノイズの音量にあわせたノイズゲートを通すことで、完全な無音にするわけだ。

通常は、これでノイズが気にならなくなって嬉しいだけなのだが、ノイズゲートの音量設定が大きかったり(もともとのノイズの音量が大きいとこうなりやすい)、ノイズゲートのON/OFFが急激だったりすると、不自然な音量の変化が起こってしまう。

Podcastは手軽に配信できるため、ものによっては理想的とはいえない環境で録音され、サウンドエンジニアもプロではない場合がある。そのため、こうした状況におちいってしまい、会話の途中で何度も完全な無音状態が現れ、聞き取りにくくなってしまう。

もともとの録音環境が悪いのであれば、無理にノイズゲートを通さずに、ノイズのったままの方がいいと、私は思いますよ(もっとも意識的にノイズゲートをかけてるわけじゃなく、マイクやオーサリングソフトが勝手にかけてるかもしれないけど。それならそれで、ちょっと環境を見直してほしい)。